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12.252015
「空海の風景」 司馬遼太郎 読者がWHY?を連発する符号を埋め込んでいるようだ

上下2巻の長編でした。
司馬遼太郎先生は、過去の文や本を探し、それを糸口にして、歴史の糸を紡いでゆく。
紡ぐというよりも、その空間の遊泳術に魅せられるのです。
歴史の事実さえ、鵜呑みにせず、時に話をその風景を鮮やかに蘇らせてゆく、その力づよさに、読み手は探究心をくすぐられてしまう。
それにしても、空海と最澄をここまで比較し、それは戯曲のようであり、時には最澄批判が執拗であるのだが、そこに読者がWHY?を連発する符号を埋め込んでいるようだ。これを事実の羅列で、「どう思う?」と、問いつけられると、こちらが疲弊してくるのをお見通しで、持論を展開することで、かみ砕きながら雛に餌を与えるように愛を与えてくれるのです。
楽しく、読ませていただきました。
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- ライター
- こんにちは、四国愛媛在住でITの会社を生業としています。元旅行マンなので世界遺産に登録候補になっている四国八十八カ所を廻ることとしました。いつか時間ができたら歩き遍路も挑戦予定ですが、今回はバスツアーで廻ります。笑顔をお届けできたらうれしいです。(^o^)
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