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四十五番札所 岩屋寺(いわやじ)山岳修行のお寺、上り坂きつい(^^;)  #45 iwayaji

四十五番札所 岩屋寺(いわやじ)

なんと厳しい、お遍路泣かせの難所!しかも雪が残るこの時期に、ツアー会社もなんでここから2016年の逆打ちのツアーを始めるのか?、と、少々の憤りまでも感じながら、バスで岩屋寺に向かいます。※申年、閏年の逆打ちお遍路は御利益が三倍らしい。(詳しくはこちらを

何で冬の時期に、危ないし、難所やしという、弱音も、到着してすれば。「なんと絶景かな、絶景かな」「この景色は100年プリント」、企画した方はこの景色を見せたかったのかと感動、四国霊場NO1の難所に、雪のあるコントラストを重ねたときに、こんなに心が跳ねるとは。

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ちゃんと、荒縄が用意してあって、靴に荒縄を結び、準備完了。雪道をすすみます。

2016-01-30 11.07.10

 

岩屋寺の歴史・由来
標高700m。奇峰が天を突き、巨岩の中腹に埋め込まれるように堂宇がたたずむ典型的な山岳霊場である。神仙境をおもわせる境内は、むかしから修験者が修行の場としていたようで、さまざまな伝承が残されている。弘法大師がこの霊地を訪ねたのは弘仁6年とされている。そのころすでに土佐の女性が岩窟に籠るなどして、法華三昧を成就、空中を自在に飛行できる神通力を身につけ、法華仙人と称していたという。だが仙人は、大師の修法に篤く帰依し、全山を献上した。大師は木造と石造の不動明王像を刻み、木像は本尊として本堂に安置し、また、石像を奥の院の秘仏として岩窟に祀り、全山をご本尊の不動明王として護摩修法をなされた。

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一遍上人(1239〜89)が鎌倉時代の中期にこの古刹で参籠・修行したことは、『一遍聖絵』にも描かれており、13世紀末ごろまでにはこれらの不動尊像をはじめ、護摩炉壇、仙人堂、49院の岩屋、33の霊窟などがそのまま残っていたと伝えられる。いつの頃からか、四十四番大寶寺の奥の院とされていたが、明治7年に第一世の住職が晋山した。だが、同31年(1898)に仁王門と虚空蔵堂をのこし諸史料ともども全山を焼失した。大正9年に本堂より一回り大きい大師堂を再建、その後、昭和2年に本堂、同9年に山門、27年鐘楼を復興、宿坊遍照閣は38年、逼割不動堂・白山権現堂は同53年にそれぞれ建立されている。大師堂は国指定重要文化財、寺域は国の名勝、県立自然公園の指定地でもある。

四国八十八ヶ所霊場会:四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ参照

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海岸寺45番札岩屋寺と呼ばれる由縁は、ここが海底であったとのことによるそうです。中国の石林に一度行ったことがありますが、それに似た異様な岩峰がございます。

お大師様様は、唐の明州の港から日本に帰るときに、この地から密教を広めるためにふさわしい場所へ届けと、三鈷杵と明王鈴を投げたといわれ、三鈷杵は高野山に、明王鈴はここ岩屋寺に届いたそうで、その鈴の音に導びかれこの地に来たとのこと。

この地には険しい行場があり、山岳修行の行場の性格を持っているようです。

 

お大師様様は、修行というのをどうとらえていたのだろうか?
肉体と精神を鍛えるための物ではあろうが、一番大変なのは人を恋しく思ったり、肉欲などをいかにコントロールするかではないだろうか。例えば、普遍に存在する性欲を否定したのであろうか?いや、、むしろ「肯定したに違いない」、と司馬遼太郎先生の「空海の風景」には書いていましたが、やはりそれを知るためには「理趣経」を読まなければならないのだと思います。

修行の中で、認められない欲求や無意識的なエネルギーが、芸術的活動・宗教的活動など社会的に価値あるものに置換されることを昇華と呼ぶけれど、そういう感覚の源は勉強してみたいと考えています。そのためには、こういう俗世と離れた、修行場が必要なんでしょうね。親鸞は「肉食妻帯」を公然となされたし、お遍路を廻っていると、人間をモット知りたくなり、そのためには、お遍路が、小生にとっては、イイ体験とキッカケになっています。

おふくろは77歳になりますが、手芸が趣味です。老老介護で大変なのですが、レースなど恐ろしいくらいの細かな設計図を見ながら、一歩一歩進んでいくんでゆくんですよね、その営みは昇華なのではないかと、思うことがあります。気分転換とは違うんですよね、レースを編みながら、ひと編みごとに、自分が変わっていくような強さがあります。

第45番札所 海岸山 岩屋寺
かいがんざん いわやじ

宗 派: 真言宗豊山派
本 尊: 不動明王
開 基: 弘法大師
創 建: 弘仁6年(815)
真 言: のうまくさんまんだ ばざらだん
せんだ まかろしゃだ そわたや
うん たらた かんまん
住 所: 〒791-1511
愛媛県上浮穴郡久万高原町七鳥1468
電 話: 0892-57-0417
駐車場:
(民営) 普通のみの場合105台(300円)
マイクロバスのみの場合20台(500円)
大型のみの場合10台可(1000円)
各終日
*料金は料金箱で精算する
宿 坊: なし

この記事を書いた人 Author Profile

渡部雅泰
渡部雅泰ライター
こんにちは、四国愛媛在住でITの会社を生業としています。元旅行マンなので世界遺産に登録候補になっている四国八十八カ所を廻ることとしました。いつか時間ができたら歩き遍路も挑戦予定ですが、今回はバスツアーで廻ります。笑顔をお届けできたらうれしいです。(^o^)

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四国88ヵ所 お遍路で訪ねたお寺

【徳島県】
1番 霊山寺 (りょうぜんじ)
2番 極楽寺 (ごくらくじ)
3番 金泉寺 (こんせんじ)
4番 大日寺 (だいにちじ)
5番 地蔵寺 (じぞうじ)
6番 安楽寺 (あんらくじ)
7番 十楽寺 (じゅうらくじ)
8番 熊谷寺 (くまたにじ)
9番 法輪寺 (ほうりんじ)
10番 切幡寺 (きりはたじ)
11番 藤井寺 (ふじいでら)
12番 焼山寺 (しょうさんじ)
13番 大日寺 (だいにちじ)
14番 常楽寺 (じょうらくじ)
15番 国分寺 (こくぶんじ)
16番 観音寺 (かんのんじ)
17番 井戸寺 いどじ)
18番 恩山寺 (おんざんじ)
19番 立江寺 (たつえじ)
20番 鶴林寺 (かくりんじ)
21番 太龍寺 (たいりゅうじ)
22番 平等寺 (びょうどうじ)
23番 薬王寺 (やくおうじ)

【高知県】
24番 最御崎寺 (ほつみさきじ)
25番 津照寺 (しんしょうじ)
26番 金頂剛寺 (こんごうちょうじ)
27番 神峯寺 (こうのみねじ)
28番 大日寺 (だいにちじ)
29番 番国分寺 (こくぶんじ)
30番 善楽寺 (ぜんらくじ)
31番 竹林寺 (ちくりんじ)
32番 禅師峰寺 (ぜんじぶじ)
33番 雪蹊寺 (せっけいじ)
34番 種間寺(たねまじ)
35番 清滝寺 (きよたきじ)
36番 青龍寺(せいりゅうじ)
37番 岩本寺(いわもとじ)
38番 金剛福寺(こんごうふくじ)
39番 延光寺(えんこうじ)

【愛媛県】
40番 観自在寺(かんじざいじ)
41番 龍光寺 (りゅうこうじ)
42番 仏木寺 (ぶつもくじ)
43番 明石寺 (めいせきじ)
44番 大寶寺 (だいほうじ)
45番 岩屋寺 (いわやじ)
46番 浄瑠璃寺 (じょうるりじ)
47番 八坂寺 (やさかじ)
48番 西林寺 (いさいりんじ)
49番 浄土寺 (じょうどじ)
50番 繁多寺 (はんたじ)
51番 石手寺 (いしてじ)
52番 太山寺 (たいさんじ)
53番 円明寺 (えんみょうじ)
54番 延命寺 (えんめいじ)
55番 南光坊 (なんこうぼう)
56番 泰山寺 (たいさんじ)
57番 栄福寺 (えいふくじ)
58番 仙遊寺 (せんゆうじ)
59番 国分寺 (こくぶんじ)
60番 横峰寺 (よこみねじ)
61番 香園寺 (こうおんじ)
62番 宝寿寺 (ほうじゅじ)
63番 吉祥寺 (きちじょうじ)
64番 前神寺 (まえがみじ)
65番 三角寺 (さんかくじ)

【香川県】
66番 雲辺寺 (うんぺんじ)
67番 大興寺 (だいこうじ)
68番 神恵院 (じんねいん)
69番 観音寺 (かんのんじ)
70番 本山寺 (もとやまじ)
71番 弥谷寺 (いやだにじ)
72番 曼荼羅寺 (まんだらじ)
73番 出釈迦寺 (しゅっしゃかじ)
74番 甲山寺 (こうざんじ)
75番 善通寺 (ぜんつうじ)
76番 金倉寺(こんぞうじ)
77番 道隆寺 (どうりゅうじ)
78番 郷照寺 (ごしょうじ)
79番 天皇寺(てんのうじ)
80番 国分寺 (こくぶんじ)
81番 白峯寺(しろみねじ)
82番 根香寺(ねごろじ)
83番 一宮寺 (いちのみやじ)
84番 屋島寺 (やしまじ)
85番 八栗寺 (やくりじ)
86番 志度寺 (しどじ)
87番 長尾寺 (ながおじ)
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