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11.122016
八十三番札所 一宮寺( いちのみやじ) 創建は、わが国に仏教が伝来して約160年後 #83 Ichinomiyaji

創建は、わが国に仏教が伝来して約160年後という歴史
目を閉じると、田園地帯の中にこのお寺はあって、なにか子供が住職さんの法話をききながら、すくすくと育っていったような長閑さを感じてしまう。一宮寺も土佐守の長宗我部の侵攻により兵火にかかり消失したとも伝えられ、再建されたお寺だ。
この寺は、小雨がにあうお寺だ、雨粒が小さめで、雨の球が小さいのがほどよい。地面にかすかな音を忍ばせながらも、傘をさすほどのこともない。そんな場所は、ちょっとセンチメンタルになって、何事か考え事をしてしまう。ほどよくしっとりして、女性が薄紅をつけているような美しさがこのお寺にはあるんだ。
創建は、わが国に仏教が伝来して約160年後という歴史を誇ります。開基は、奈良仏教の興隆の礎を築いた義淵僧正で、当時は大宝院と呼ばれ、南都仏教の一つ法相宗の普及をはじめ、行基菩薩、良弁僧正らを輩出。和同年間、諸国に一宮寺が建立の際、行基菩薩が堂宇を修復し、神毫山一宮寺に改名されました。また大同年間、弘法大師が訪れ約106cmの”聖観音” 聖観世音菩薩を彫造し、伽藍の再興にあたり、この時に真言宗に改宗されました。
この寺も同じく、天正の兵火により灰燼に帰しましたが、中興の祖とされる宥勢大徳によって再興されました。また江戸時代に高松藩主により田村神社の別当を解かれました。神仏分離の200年も前の出来事です。
この寺の本堂左手には薬師如来が祀られる小さな祠があります。これは「地獄の釜」と呼ばれ、祠に頭を入れると境地が開けるという言い伝えがあります。一方、悪いことをしていると頭が抜けなくなると言われます。昔、近所で暮らす意地の悪いおタネばあさんは、「そんなことはない、試してみよう」を頭に入れると、扉が閉まり、ゴーという地獄の釜の音が聞こえ頭は抜けなくなりました。怖くなったおタネさんは、今までの悪事を謝りました。すると頭はすっと抜けました。それからおタネさんは心を入れ替え、親切になったそうです。
第83番札所 神毫山 大宝院 一宮寺
しんごうざん だいほういん いちのみやじ
宗 派: 真言宗御室派
本 尊: 聖観世音菩薩
開 基: 義淵僧正
創 建: 大宝年間(701〜704)
真 言: おん あろりきゃ そわか
住 所: 〒761-8084 香川県高松市一宮町607
電 話: 087-885-2301
駐車場: 普通車40台・大型車20台 午前7時〜午後5時 無料
宿 坊: なし
URL: http://www.sanuki-ichinomiyaji.or.jp/
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- こんにちは、四国愛媛在住でITの会社を生業としています。元旅行マンなので世界遺産に登録候補になっている四国八十八カ所を廻ることとしました。いつか時間ができたら歩き遍路も挑戦予定ですが、今回はバスツアーで廻ります。笑顔をお届けできたらうれしいです。(^o^)
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