ブログ

六十一番札所 香園寺(こうおんじ)超近代的な大聖堂 #61 Koonji

14回目のお遍路バスツアーの最後は61番札所香園寺(16回で結願です)

66雲辺寺(ロープウェイ)・65三角寺(タクシー)・664前神寺・63吉祥寺・62宝寿寺・61香園寺

どこかの市民会館を思わせるようなホールのようなファサード、皆さんどう思います、どう感じます?お遍路のテーマのひとつは”考える”ということだということを、目の前にさらしてくれるような札所です。

豊臣秀吉は、黄金の茶室と、千利休の朝顔一輪の花を愛しましました。豪華絢爛というのは、この両端がなくては成立しないのです。「黄金の茶室」があってこそ、「わび」「さび」が誕生するように、この近代的な聖堂が時代と共になくてはならず、それがお遍路の私たちに”考える”ことの大事さを、見せつけてくれているようです。

香園寺は聖徳太子(574〜622)の開基。人生の浮かんでは消えていく苦しみの総量は文明の進歩と関係なく一定で、昔の人が我々の「今」より不幸だったというのは間違いではないでしょうか、逆もまた真といえます。聖徳太子の生誕から、数百年くらいの経過でひとは変らない、昔の人の苦しみを、どこかで私たちも背負っている。なにもかも便利になり、スマホに向かいあい、人は自分に向かい合うことを忘れてしまってしまった・・・。逆打ち遍路、御利益三倍で浮かれていては、目の前はモノかなしい風景になってしまう。お遍路ですこしわかったことがあります。「なにも期待しない」という心・・生きることは苦しみの連続ですよね。そして、今日もまたお遍路の一日が終わり、足下にスタートラインを引かなくては。お遍路旅に感謝!感謝!

2016-10-29-16-13-26-1_tonemapped

2016-10-29-16-17-24_tonemapped

2016-10-29-16-17-29_tonemapped

2016-10-29-16-18-34_tonemapped

2016-10-29-16-20-09_tonemapped

2016-10-29-16-31-30-1_tonemapped

 

香園寺は聖徳太子(574〜622)の開基という四国霊場屈指の古刹であり、一方、境内には本堂と大師堂を兼ねた超近代的な大聖堂を構えている。また、寺が創始した子安講の輪は、海外にまで広がり現在20.000人を超えている。
縁起によると、用明天皇(在位585〜87)の病気平癒を祈願して、皇子である聖徳太子が建立したと伝えられる。このときに、太子の前に金の衣を着た白髪の老翁が飛来して、本尊の大日如来像を安置したとも伝えられ、また、天皇からは「教王院」の勅号を賜った。のち、天平年間(729〜49)には行基菩薩(668〜749)が訪ねている。
弘法大師が訪れたのは大同年間(806〜10)であった。ある日、門前で身重の婦人が苦しんでいた。大師は、栴檀の香を焚いて加持、祈祷をした。すると婦人は元気な男子を無事に出産した。これが機縁となり、大師は唐から持ち帰った小さな金の大日如来像を本尊の胸に納め、再び栴檀の香を焚いて安産、子育て、身代わり、女人成仏を祈る「四誓願」の護摩修法をされて寺に遺し、霊場に定められた。「栴檀山」はこれに由来する。
以来、安産、子育ての信仰を得て栄え、七堂伽藍と六坊を整えたが「天正の兵火」で焼失、寺運は明治・大正になって復興している。明治36年に晋山した山岡瑞園大和尚により、大正3年に本堂を再興し、同7年には「子安講」を創始して、全国の行脚はもとより、東南アジアやアメリカまで足を延ばし、講員の拡大と寺の隆盛に尽力している。

第61番札所 栴檀山 教王院 香園寺
せんだんさん きょうおういん こうおんじ

宗 派: 真言宗御室派
本 尊: 大日如来
開 基: 聖徳太子
創 建: 六世紀後半
真 言: おん あびらうんけん
ばざらだどばん
住 所: 〒799-1102
愛媛県西条市小松町南川甲19
電 話: 0898-72-3861
駐車場: 第一駐車場(常時)
普通25台
第二駐車場(繁忙期)
普通50台・大型3台・終日・無料
宿 坊: なし
URL: http://www.koyasudaishi.or.jp/

この記事を書いた人 Author Profile

渡部雅泰
渡部雅泰ライター
こんにちは、四国愛媛在住でITの会社を生業としています。元旅行マンなので世界遺産に登録候補になっている四国八十八カ所を廻ることとしました。いつか時間ができたら歩き遍路も挑戦予定ですが、今回はバスツアーで廻ります。笑顔をお届けできたらうれしいです。(^o^)

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


AMAZON ベストセラー商品

★★★輪袈裟 わげさ 雲立涌菊紋




四国88ヵ所 お遍路で訪ねたお寺

【徳島県】
1番 霊山寺 (りょうぜんじ)
2番 極楽寺 (ごくらくじ)
3番 金泉寺 (こんせんじ)
4番 大日寺 (だいにちじ)
5番 地蔵寺 (じぞうじ)
6番 安楽寺 (あんらくじ)
7番 十楽寺 (じゅうらくじ)
8番 熊谷寺 (くまたにじ)
9番 法輪寺 (ほうりんじ)
10番 切幡寺 (きりはたじ)
11番 藤井寺 (ふじいでら)
12番 焼山寺 (しょうさんじ)
13番 大日寺 (だいにちじ)
14番 常楽寺 (じょうらくじ)
15番 国分寺 (こくぶんじ)
16番 観音寺 (かんのんじ)
17番 井戸寺 いどじ)
18番 恩山寺 (おんざんじ)
19番 立江寺 (たつえじ)
20番 鶴林寺 (かくりんじ)
21番 太龍寺 (たいりゅうじ)
22番 平等寺 (びょうどうじ)
23番 薬王寺 (やくおうじ)

【高知県】
24番 最御崎寺 (ほつみさきじ)
25番 津照寺 (しんしょうじ)
26番 金頂剛寺 (こんごうちょうじ)
27番 神峯寺 (こうのみねじ)
28番 大日寺 (だいにちじ)
29番 番国分寺 (こくぶんじ)
30番 善楽寺 (ぜんらくじ)
31番 竹林寺 (ちくりんじ)
32番 禅師峰寺 (ぜんじぶじ)
33番 雪蹊寺 (せっけいじ)
34番 種間寺(たねまじ)
35番 清滝寺 (きよたきじ)
36番 青龍寺(せいりゅうじ)
37番 岩本寺(いわもとじ)
38番 金剛福寺(こんごうふくじ)
39番 延光寺(えんこうじ)

【愛媛県】
40番 観自在寺(かんじざいじ)
41番 龍光寺 (りゅうこうじ)
42番 仏木寺 (ぶつもくじ)
43番 明石寺 (めいせきじ)
44番 大寶寺 (だいほうじ)
45番 岩屋寺 (いわやじ)
46番 浄瑠璃寺 (じょうるりじ)
47番 八坂寺 (やさかじ)
48番 西林寺 (いさいりんじ)
49番 浄土寺 (じょうどじ)
50番 繁多寺 (はんたじ)
51番 石手寺 (いしてじ)
52番 太山寺 (たいさんじ)
53番 円明寺 (えんみょうじ)
54番 延命寺 (えんめいじ)
55番 南光坊 (なんこうぼう)
56番 泰山寺 (たいさんじ)
57番 栄福寺 (えいふくじ)
58番 仙遊寺 (せんゆうじ)
59番 国分寺 (こくぶんじ)
60番 横峰寺 (よこみねじ)
61番 香園寺 (こうおんじ)
62番 宝寿寺 (ほうじゅじ)
63番 吉祥寺 (きちじょうじ)
64番 前神寺 (まえがみじ)
65番 三角寺 (さんかくじ)

【香川県】
66番 雲辺寺 (うんぺんじ)
67番 大興寺 (だいこうじ)
68番 神恵院 (じんねいん)
69番 観音寺 (かんのんじ)
70番 本山寺 (もとやまじ)
71番 弥谷寺 (いやだにじ)
72番 曼荼羅寺 (まんだらじ)
73番 出釈迦寺 (しゅっしゃかじ)
74番 甲山寺 (こうざんじ)
75番 善通寺 (ぜんつうじ)
76番 金倉寺(こんぞうじ)
77番 道隆寺 (どうりゅうじ)
78番 郷照寺 (ごしょうじ)
79番 天皇寺(てんのうじ)
80番 国分寺 (こくぶんじ)
81番 白峯寺(しろみねじ)
82番 根香寺(ねごろじ)
83番 一宮寺 (いちのみやじ)
84番 屋島寺 (やしまじ)
85番 八栗寺 (やくりじ)
86番 志度寺 (しどじ)
87番 長尾寺 (ながおじ)
88番 大窪寺 (おおくぼじ)

Twitter

ページ上部へ戻る